民家を撮影していると、その地域を通る街道に沿って文化が伝わって来たのが良く分かります。甲斐地域に於いては中央を通る甲州街道、富士川沿いの身延街道から富士五湖を回って道志川に入る街道とで、はっきり形式が分かれていました。甲州街道の切妻「押し上げ棟」富士川の「富士川型兜造り」両者が入り混じることなく存在しているのを面白く感じました。
私が民家記録を始めた初期にまだ在った、奈良田、根場の民家群がダム工事による水没、台風による土石流で消え去ってしまい撮影出来なかったのが残念です。